☆利用規約 ・Twitterなどのネット上にこのシナリオのURLのみを貼ることを禁止します。  このような行動を発見した場合、然るべき処置を取らせていただくのでご了承ください ・シナリオのネタバレを公開するのはお控えください。  黒幕の存在等を出す場合、他者が見られないようにするか、ネタバレ注意と一言添えるなりの配慮をお願いします。 ・これらの処置があまりにも取られていないと判断した場合、予告なしに非公開にする可能性があります。 ・シナリオ改変、動画使用などはオーケーです。  なお、このシナリオを使用した際のトラブルの責任は一切負いません。 ・使用報告や質問等何かあればTwitterへ  ネタバレ部分の質問でしたら、DM等のご使用をお願いします  雪空鈴音のTwitter→@1104rika08021 あらすじ  探索者達が目を覚ますと、そこは見慣れない廃ビルの一室だった。  部屋の中央にあるテーブルの上には一枚の紙。 「カクレンボしようよ。12時の鐘が鳴る前に隠れてね」  時計の針が指すのは九時。探索者達はかくれんぼに勝つのか。 推奨技能 目星・薬学 対象人数 1人〜3人 ロストの可能性あり プレイ時間1〜2時間 舞台  見慣れない廃ビル。  二階建てで、一階にAとBの部屋が。二階にCとDの部屋があり、そして屋上がある。  廃ビルといっても、ニャルラトホテップが作り出した世界の廃ビルなので、この廃ビル以外この世界に建物はない。  なおこの廃ビルは窓がなく、外を知るためには屋上に行く必要がある。 KP向け情報  これは、拷問好きなムーンビーストがニャルラトホテップの力を借りて作り上げた遊戯場である。  ムーンビーストは怯えた探索者を見つけ出し、拷問して殺すのを楽しみにしている。探索者達がこの廃ビルに呼び出される頃には、もう何人もの人間が拷問されている。  幸いな事に、ニャルラトホテップの気まぐれでムーンビーストが分からない場所のヒントが舞台となる廃ビルの中に残されている。 探索者達は、そのヒントを見つけ出し隠れる場所を決め、ムーンビーストをやり過ごさないといけない。 具体的にいえば、探索者は「ムーンビーストが一度拷問をした場所には興味がない。 つまりBの部屋には興味がないこと」「人間の臭いに気が付くので何か強烈な臭いがするもので自分の臭いを消さないといけないこと」の二点に気が付く必要があります。  ひらめきが必要となるので、もしもPL達が悩んでいるようでしたらアイディアでヒントを与えるのも良いでしょう。 探索の流れ  目覚める→探索→瓶の中から黒の瓶を選び、自分にかける→Bの部屋のロッカーに隠れる→隠れたままじっとする→かくれんぼ勝利! 導入  探索者達は、いつものように仕事を終え、眠りにつきました。  ふと、探索者達が目を覚ますと、そこは見慣れない建物の一室です。  そして不思議なことに、服装はあなたたちが寝る前の物になっていました。が、普段持ち歩いている道具はどこにも見当たりません。 KP向け情報  探索者達が目覚めたのは一階Aの部屋です。 ☆一階Aの部屋  窓一つない殺風景な部屋です。  木で出来た机がぽつんと置かれています。壁にかかっている時計は、九時を指しています。  裸電球に照らされている部屋は薄暗く、漂う冷気が体の芯から凍らせていきます。  そして、無機質な扉がぽつんとあります。 →全体に目星  全体に目星を振り成功した場合、壁にこの建物の地図があることに気が付くでしょう。  地図を見た探索者は、ここが二階建ての建物であることと、一階にAB、二階にCDとABCDの四つの部屋があることと屋上があることが分かるでしょう。  なお、不思議なことに玄関らしきものは見当たりません。 机  机の上には一枚の紙が置かれています。 「カクレンボしようよ。12時の鐘が鳴る前に隠れてね」 →机に目星  机の裏を見てみれば、べったりと赤い手形に気が付くでしょう。  それを認識した瞬間、ほんのりと香る鉄の匂いに、その赤が血であることを理解するでしょう。SAN値チェックです。1/1D3でどうぞ。 時計  時計の針はゆっくりと、それでいて確かな時を刻んでいます。  動かしてみても時計の針はひたすら進みます。目星なり宣言でも構いませんが、裏を見てみると何か書かれた紙が貼ってあることに気が付くでしょう。 「良い隠れ場所が見つかるようにヒントを残したよ。頑張れ頑張れ」  なお、この時計は壊そうとしても壊れることはありません。  もしも探索者が破壊行動をした場合、傷一つ入らない時計に恐怖を覚えることでしょう。0/1のSAN値チェックとなります。  ちなみにこの時計は持ち出し、持ち歩くことは可能です。しかしポケットなどには入らないため、手に持つことは必須です。 KP向け情報  KPはこの時計が持ち歩いている間、時間経過をはっきりと表示すると良いでしょう。  持ち歩かない場合は、時間が分からないようにしてPLの不安を煽るのもいいでしょう。  勿論、持ち歩かなくても時間表示し難易度調整するのもありだと思います。 廊下  ぽつぽつと電気がついているだけで薄暗いです。  やはり玄関らしきものはありません。唯一、階段だけがあります。 KP向け情報  特になにもないので、廊下を調べようとした探索者には事前に情報が出ないことを教えてもいいでしょう。 ☆一階Bの部屋  Bの部屋のドアは壊れており、中に入ろうが入らなかろうが、中の様子はよく分かるでしょう。  中は一面血の海です。一体何人の人間を集めれば、これほどの量の血がこぼれるのか。  そう思わずにはいられない惨状に、あなたの全身の血の気は引いていくでしょう。SAN値チェックです。1/1D4+1でどうぞ。  部屋の中に入ると、血の臭いが鼻を刺激してきます。  部屋の中には血まみれのロッカーが五、六個ほど。血まみれのデスクが一つだけあります。窓はやはりありません。 KP向け情報  最終的に探索者はこの部屋のロッカーの中に隠れることとなるでしょう。  が、ただこの部屋のロッカーに隠れるだけではムーンビーストに見つかってしまいます。  もしも、このまま隠れようとするのでしたら、KPは念押しするなどしてただここに隠れるだけじゃ駄目なことを伝えましょう。 →デスクに目星  血の海の中、人体の一部だと思われるものが所々に無残に置かれています。  そして、あなたはデスクの下に、人間の顔を見つけるでしょう。  苦悶に満ちた表情を浮かべたその顔は、当然のように首から下はありません。  普通に生きていたら目にすることはないだろう人間の凄惨な死体。SAN値チェックです。0/1D6でどうぞ。 ロッカー  ロッカーは一つ一つが大きく、人ひとりが入るのは余裕そうです。  ロッカーを閉めてしまえば、一見して中に誰がいるかに気付くのは難しそうです。  中を開けてみれば、少し埃がたまっているだけで中身は何も入っていません。  と思いきや、一番最後のロッカーの中だけまるでバケツをこぼしたかのように血まみれでした。 →目星  あなたはその血の中に一枚の紙きれがあることに気が付くでしょう。血で汚れてしまっていますが、辛うじてここに何が書いてあるのかは読めます。 「かくれんぼとか下らない。  しかし出口はないし脱出できないしで本当に帰れないようだし、仕方がなくロッカーに隠れた。  やがて学校のチャイムのような音が鳴りだしたが、これが12時の鐘というやつか?  うるさいったらありゃしない。しかし、なんだこの音は。どしんどしんとまるで地響きのような音がする。  おまけにだんだん近くなってきている。一体なにがいるんだか。ん、足音が止んだな。  もう出ていいのだろうか。まあいい、もう終わったんだろう出よう。出て家に帰って寝よう」  以降は紙がちぎれています。  ここで読み終わった探索者はアイディアをどうぞ。  成功者は、このロッカーの中の血とこの紙に書かれた文字を見て、持ち主の最期に気付くことでしょう。  SAN値チェックです。0/1D3の減少となります。   KP向け情報  この紙の持ち主は、ムーンビーストの拷問により殺されています。  ロッカーの中の血はその証です。またこの紙からは、鐘が鳴ったからといってすぐ出ても駄目なことを意味しています。 ☆二階Cの部屋  部屋の扉はどうやら壊れているようです。  中はやはり窓一つありません。  また、この部屋は壁一面ずらりと棚が並んでいます。  中央には机が一つ置かれており、ろうそくの火が静かに燃え辺りを照らしています。 KP向け情報  この部屋に隠れる場所はありますが、ムーンビーストはこの部屋で拷問はまだしたことがないので入念に調べます。  この部屋のどこに隠れても何をしてもムーンビーストに見つかってしまいます。  探索者達は恐らく、この部屋で香水をゲットし自分に振りかけることでしょう。  また、ムーンビーストが何回も拷問を行ったBの部屋にはあまり興味がないことを示す紙もあります。 棚  棚の中にはいくつもの薬品が所狭しと置かれています。  が、いくつかの棚には何も置かれていません。またその何も置かれていない棚は大きく、人ひとりが横になることは可能と思えました。  戸を閉めれば、至って普通の棚ですので中に人が入っているという事を想像するのは難しそうです。 →目星  薬品は瓶に収められています。どうやら瓶の形は全て同じのようですが、中に入っている液体は違うようです。  赤、青、黒、白、緑の5色の液体が詰まった瓶が一色につき十個ほど置かれています。 →臭いをかいでみる  赤、青、緑は無臭です。白は良い匂いがします。黒は強烈な臭いがします。 →薬学  ここに並んでいる薬品の中身は、薬以外にも香水が置かれているようです。  ただ、どれが一体どんな効果を持つのかは、さっぱりです。 ※もしも探索者が棚に薬学しか振らなかった場合、目星で得られる赤、青、黒、白、緑の5色の液体が詰まった瓶がいくつもあるという情報  を渡してもいいでしょう。 瓶に入ったものを使用 →赤  赤を呑んでも変わりはありません。自分にかけても濡れるだけです。 →青  呑んだ場合はPOT10とのCON対抗である。自分にかけた場合、かけた部分に激しい痛みを覚えダメージが1D6入る。 →黒  呑んだ場合、涙が出るほどの不味さが舌を襲い、気持ちの悪さとむかつきが胃を満たす。  あまりの気持ち悪さにSAN値チェックです。1/1D3でどうぞ。 ※なお、呑んだ場合も上書きできたということでムーンビーストを欺くことは可能です。  振りかけた場合、鼻が壊れるのではないかと錯覚するほどの刺激臭がする。  あまりの臭いに、あなたたちは生理的な涙を浮かべることでしょう。SAN値チェックです。1/1D3でどうぞ。 →白  呑んだ場合、嫌な味が舌を刺激します。かけたらフローラルな香りがあなたを包みます。きっとあなたの女子力は上がったでしょう。 →緑  呑んだ場合、POT20とのCON対抗ロールです。自分にかけた場合はなんともありません。 KP向け情報  ここで、毒薬を呑もうとした探索者にはアイディアを振らせ、二階Dの部屋の「えきたいのなぞ」の内容を思い出させるなりして  危険であることを知らせると良いかもしれません。 机  机の上でろうそくが佇んでいます。  机の上にはそのろうそく以外は見当たらず、綺麗で清潔です。なお、この机に引き出しはありません。 →目星  机の裏に紙が貼ってあることに気付きます。 「何回も行った部屋には興味ないみたい。同じ場所で同じことやるのはマンネリ気味」 ☆二階Dの部屋  この部屋の扉はしっかり閉まっています。が、鍵はかかっていないためすんなりと開くことでしょう。  中は電気も何もついていないため、真っ暗です。  が、辛うじてこの部屋にはたくさんの本棚が並んでいる図書室ということが分かるでしょう。  なお、中はあまりにも暗いためこの部屋で目星等の見る技能は−20されます。  ろうそくを持ち出していた場合はこのマイナスはなしとします。 KP向け情報  こちらも、ムーンビーストは入念に調べます。ので、何をしようとも見つかってしまうことでしょう。  この部屋では、香水の効果についてしれます。が、曖昧な書き方なので確信は持てないことでしょう。 →目星  この部屋はとても綺麗なようです。  探索者達が周りを見回せば、ふとこの本棚の後ろに隙間があることに気が付きます。  暗闇効果もあり、ここに人がいても気づかれないでしょう。 本棚  たくさんの本が並んでいます。古今東西の本があるようです。 →図書館  あなたは気になる本を二冊見つけます。  一冊は「えきたいのなぞ」という本です。  もう一冊は「MY」と書かれた本です。こちらの本は英語で書かれているようです。 「えきたいのなぞ」  この本は薄っぺらいので、すぐに読むことが出来ます。 「赤は全てを燃やす色。  白は何色にもなる色。  青は全てを母に帰る色。  黒は全てを塗りつぶす色  緑は理不尽な色。」  という文章が本の中に記載されています。 KP向け情報  これは、Cの部屋に置かれている薬品の効果について書かれています。  赤は風邪薬です。全てを燃やすは菌を燃やすという意味です。  白は淡く良い匂いの香水です。  青は毒薬です(母に帰る色は母なる海からきています。  つまり母なる海へ帰る=死となっています)黒は強烈な臭いが染みつく香水です。  緑も毒薬です。理不尽な色=死という意味です。  なお、ムーンビーストから隠れるためには、黒の全てを塗りつぶす(人間の臭いを消してくれる)黒の液体となります。 「MY」  これは全て英語で書かれています。読むのに英語ロールに成功するか、本棚に置かれている英語辞書を使い読むかのどちらかになります。  読むには一時間かかります。が、英語ロールにもう一度成功すれば半分の時間で読めます。  本の内容は以下の通りです。 「それは、灰色がかった白色の大きな脂っぽい体をしているという。  それは主としてドリームランドにもいることもあるし、覚醒の世界の月の上にもいることもある。  ニャルラトホテップに仕え他の種族を奴隷として生き、そして捕らえた生物をよく拷問している。  それの名前は、ムーン=ビースト」  他にも、この本にはムーン=ビーストの絵やそれの拷問についての詳しい記載がされています。  読んでいるうちにあなたはきっと生理的な嫌悪を抱かずにはいられないでしょう。SAN値チェックです。  1/1D6+1でどうぞ。また、ムーン=ビーストについて詳しく知れたためクトゥルフ神話技能を1どうぞ ☆屋上  屋上に出てあなたたちは呆然とするでしょう。  だって空には、月も、星も、太陽もなく、恐怖と絶望で彩られた人達の顔があったのですから。  それも一つではありません。何十、何千という数が、あなたたちを見下ろしています。  人の顔が空に浮かんでいるという異常な光景に、あなたたちは恐怖するでしょう。SAN値チェックです。1/1D8でどうぞ。  柵で囲まれた屋上にはこれといったものはありませんが、柵の近くに靴が置かれているのを発見するでしょう。 KP向け情報  この顔は、ムーンビーストにより拷問された人々の顔です。  ここはニャルラトホテップが作った世界なので、せっかくなので記念にとニャルラトホテップが全員の顔を空に展示しているのです。 →全体に目星  柵に紙が貼ってあるのを発見するでしょう。 「彼は、人間の臭いがすぐ分かるよ。分からなくさせるには上書きが必要かもね」 KP向け情報  これは、ムーンビーストを欺くためには香水が必要だということを示しています。 靴  靴は女性ものと思われるものです。まるで取り乱したように乱雑に置かれています。  あなたたちは、不思議に思うことでしょう。しかし、すぐにまさか柵を超えたのではないか、という考えに至ることでしょう。 →柵の向こうを見る  柵の向こうを見たあなたは、下が真っ暗で何も見えないことが分かるでしょう。  それと同時に、この建物以外周りに建物らしきものが見えないことにも気づくでしょう。  ここはもしかしたら、私たちがいる世界とは違う世界なのではないか。  そう、気づいてしまったあなたはSAN値チェックです。1/1D6でどうぞ。   ☆カクレンボ  探索をある程度終えた探索者達は、自分の臭いを消すために瓶を選び自身に振りかけることでしょう。  そして、どこかに隠れることでしょう。 ☆一階のBの部屋のロッカーに隠れた  あなたたちが息をひそめていると、ゴーン、ゴーン。という鐘の音がどこからか響き渡ります。  やがて、ドシン、ドシン、という地響きのような音が聞こえてくるでしょう。  それはどんどん近づいてきます。あなたたちの手に汗がにじむことでしょう。  心臓も早鐘を打ち、息をする音でさえうるさく聞こえてくることでしょう。  やがて、足音が止みます。出ますか? →出る  あなたが外に出ると、部屋の入り口で佇む化け物と目が合います。  いえ、目が合うといっていいのでしょうか。  その灰色がかった白色の脂っぽい体をしたそれは、目らしき部位はありません。  代わりに、ピンク色の短い震える触手がかたまって生えていました。  SAM値チェックです。1/1D8でどうぞ。  では発狂の有無に関わらず、あなたはあっという間にその化け物に捕まることでしょう。  ⇒「後述の拷問された末」に続く →出ない  では、しばらくの間を置いて、再びどしんどしんと足音が聞こえます。それはさきほどよりも近くで聞こえることでしょう。  しゅー、しゅー、という呼吸音らしきものが聞こえてきます。自分のすぐ近くに、未知なる生物がいるようです。  それは、ゆっくりと自分から離れていきます。やがて音は遠くなり、ふと聞こえなくなります。  出ますか? →出る  あなたがロッカーを出ると、辺りはしーんと静まり返っていました。  思わず安堵の息を吐いたその瞬間です。  再びどしんという音がしたかと思うと、部屋の入り口に化け物が立っていました。  その灰色がかった白色の脂っぽい体をしたそれは、目らしき部位はありません。  代わりに、鼻のようなものにピンク色の短い震える触手がかたまって生えていました。  SAM値チェックです。1/1D8でどうぞ。  では発狂の有無に関わらず、あなたはあっという間にその化け物に捕まることでしょう。  ⇒「後述の拷問された末」に続く →出ない  辺りは不気味な静寂に包まれます。  いつまでここにいればいいのか。そう思ったあなたたちの耳に、ふと声が聞こえてきました。 「あーあ、残念見つからなかった」  面白がるような、残念がるような不思議な声が聞こえ、あなたたちの視界は光に包まれました。 ☆結末  あなたたちが目を覚ますと、穏やかな日の光がカーテンの隙間から差し込んでいます。  体を起こせば、ここが自分の部屋だということに気が付くでしょう。  あれは夢だったのか。  そう思うあなたたちですが、夢というにはあまりにも現実味を帯びていて、現実というにはあまりにも常識を逸脱していました。  ただ確かなのは、あなたたちはここにいて、今を生きているという事です。 シナリオクリア報酬  シナリオクリア1D6  かくれんぼに勝った1D6 ☆1階B以外の部屋に隠れたor香水をつけなかった  あなたたちが息をひそめていると、ゴーン、ゴーン。という鐘の音がどこからか響き渡ります。  やがて、ドシン、ドシン、という地響きのような音が聞こえてくるでしょう。  それはどんどん近づいてきます。あなたたちの手に汗がにじむことでしょう。  心臓も早鐘を打ち、息をする音でさえうるさく聞こえてくることでしょう。  やがて、足音はあなたたちの目の前で止まります。  そして。  あなたたちの身体は、床にたたきつけられました。体中を激痛が襲います。  そして、あなたたちは化け物に見下ろされていることに気が付くでしょう。同時に、自分達が見つかったことも理解してします。  その化け物は、灰色がかった白色の脂っぽい体をしており、目らしき部位はありません。  代わりに、鼻のようなものにピンク色の短い震える触手がかたまって生えていました。  SAM値チェックです。1/1D8+1でどうぞ。  では発狂の有無に関わらず、あなたはあっという間にその化け物に捕まることでしょう。  ⇒「後述の拷問された末」に続く 時間切れ  あなたたちが探索していると、ふとゴーンゴーンとどこからともなく音が響き渡ります。  そして、その鐘の音が鳴る中でどしん、どしんという音が聞こえてきます。  そしてあなたは見るでしょう。その音の持ち主を。  その化け物は、灰色がかった白色の脂っぽい体をしており、目らしき部位はありません。  代わりに、鼻のようなものにピンク色の短い震える触手がかたまって生えていました。  驚く間もなく、あなたはその化け物に捕まります。  後述の「拷問された末」に続く ☆拷問された末  叫びます。叫んで、叫んで、叫んで。  しかしその声を聞くものは、愉快そうに不気味な声をあげるだけで、あなたの助けを求める声は誰にも届きません。   あなたの助けを求める願いは、誰にも叶えられません。  あなたを支配するのは、もう痛み以外ありませんでした。  ぐしゃり、と音がします。  それがなんの音かはわかりません。だってあなたのその考える脳は、今しがた潰されたのですから。  誰もいない部屋に、化け物の楽しそうな声だけが響きます。  ロストエンド 制作者:雪空鈴音