動物病院ニュースレター【2018年6月号】 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ╋╋・‥… 動物病院ニュースレター 【2018年6月号】…‥・╋╋ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ <予防はしっかりできていますか?> 地域によって異なりますが、 予防シーズンが開始しました。 皆さま、しっかり予防薬を使用されていますか? しっかり予防をすれば、 フィラリアやノミ・ダニは怖いものではありません。 まだ、されていない方は、ぜひ予防を行ってください。 ワンちゃん、ネコちゃんを守れるのは、飼主様だけですよ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1. 肥満に要注意!! 2.準備してほしいものリスト 3.学べるワンニャン語クイズ 4.プチ情報   ・10年も一緒に生活してきたのに…   ・ネコちゃんによる洗脳? 5.ワンニャン♪クッキング   ・具だくさん卵焼き   ・レタスチャーハン粥 6.犬猫ニュース   ・公園に放置されていた犬を保護したら裁判に…   7 本の広場   ・猫のための家庭の医学 ------------------------------------------------------------- ▼肥満に要注意!!▼ ------------------------------------------------------------- ・犬と猫の肥満とは?  一般的にワンちゃんでは理想体重(※)の15%以上、 ネコちゃんでは理想体重の20%以上重い状態が肥満といわれています。 肥満になると、糖尿病、心臓病、皮膚病、がんといったさまざまな病気の リスクが高まります。  また、体重が増えても、体を支える骨は太くはなりません。 そのため骨や関節を痛め、脚や指の変形の原因にもなります。体の痛みや 脂肪の妨げにより呼吸が苦しくなると、大好きなお散歩も嫌になり、 あまり動かなくなってしまいます。  そして、運動不足になり、また体重が増えてしまうという悪循環に なってしまいます。 (※)理想体重・・・1歳の頃の体重が理想体重といわれています。 大型種など種類によって異なる場合がありますので、 わからないときは獣医師さんに相談してください。 ・肥満の原因  動物病院に来るワンちゃんの約50%以上、ネコちゃんの約40%以上が 肥満または太り過ぎといわれています。その原因は運動量不足、避妊・去勢、 高齢化などがありますが、1番は食べ物の与え過ぎです。喜ぶからといって、 ついつい与えてしまう気持ちもわかりますが、永く健康で一緒に 過ごすためにも飼主さんがしっかり管理してあげましょう。 ワンちゃんは食いしん坊!!  犬の祖先であるオオカミは群れで行動し、リーダーがまず食事をし、 それ以外は残ったものを競争で食べていました。その名残で、食べられる ときに食べられるだけ食べてしまうのです。太りやすいワンちゃんは特に 飼主さんの管理が必要になります。 ・BCS測定 BCS(ボディコンディションスコア) やせすぎ、肥満の判定に使う指標のひとつです。一度チェックしてみてください。 BCSのチェック手順 1.ワンちゃん、ネコちゃんの体を横から見て、腹部のくびれ具合を チェックします。 2.ワンちゃん、ネコちゃんの体を上から見て、腰部のくびれ具合を チェックします。 3.肋骨部を両手でなでるように触り、骨の突起の触れ具合をチェックします。 4.3と同じように腹部を触り、くびれ具合をチェックします。 5.3と同じように腰の上部を触り、腰の骨がどれくらい浮き出ているかを チェックします。 BCS1 体重 85%以下 体脂肪率 5%以下 特徴 やせすぎ 皮下脂肪がなく、肋骨、腰椎、骨盤が容易に見える。 横から見ると腹部ひだは深く、上から見ると極端な砂時計型をしている。 BCS2 体重 86~94% 体脂肪率 6~14% 特徴 体重不足 薄い脂肪に覆われ骨の突起に容易に触れることができ上から見ると 腰のくびれがはっきりわかる。 BCS3 体重 95~106% 体脂肪率 15~24% 特徴 理想体重 肋骨は外見でわからないが、触れるとわずかな脂肪の下に骨格構造がわかる。 脇腹にひだがあり上から見ると適度なくびれがある。 BCS4 体重 107~122% 体脂肪率 25~34% 特徴 体重過剰 脂肪に覆われ肋骨になかなか触れることができない。 腹部のひだもほとんどなく、上から見るとくびれがないかほとんどない。 BCS5 体重 123%以上 体脂肪率 35%以上 特徴 肥満 厚い脂肪に覆われ肋骨に触れることが困難。 横から見ると腹部は垂れ下がっている。腰のくびれがない。 ・食事管理  ワンちゃん、ネコちゃんのダイエットは食事療法がメインになりますが、 ただ量を減らすことは栄養不足になる危険もあります。そのためバランスよく 栄養を摂取した上で量を調整していく必要があります。  また、急な絶食などは病気の原因ともなりますので、ダイエットは計画的に 進めましょう。 ★ ポイント ★ ◆決められた食事量を3~4回にわけてあげましょう。 ◆おやつのあげ過ぎには気をつけましょう。 ◆体重を定期的に測り、しっかり経過をみましょう。 ◆獣医さんと相談して無理のないダイエットをしましょう。 ダイエットに成功後もリバウンドしないよう、 食事管理と適度な運動は続けましょう!! ------------------------------------------------------------- ▼ 学べるワンニャン語クイズ ▼ ------------------------------------------------------------- 問題1:ワンちゃんの鼻で正しいのはどれでしょう?  (答えは最後に書いてあります) A 鼻の頭に毛が生えている。 B 表面にでこぼこがある。 C 鼻は常に乾いているのが正常だ。 問題2:家具がネコちゃんの爪とぎでぼろぼろに・・・ということで お困りの方も多いかと思います。では、してほしくない場所にされる ネコちゃんの爪とぎを防ぐ方法は? (答えは最後に書いてあります) A 猫の目に付きやすい場所に爪とぎ器を複数置いておく。 B 爪とぎしてほしくない場所で食事を与える。 C こっそりできるよう、目立たない場所に爪とぎ器を設置する。 ------------------------------------------------------------- ▼ プチ情報  ▼ ------------------------------------------------------------- ・10年も一緒に生活してきたのに… ある方の投稿が話題となっています。 ある日投稿者の父親が10年一緒に生活してきた愛犬をペットサロンに連れて行ったところ、 多少は似てはいえ、家族であれば違いがわかるほどの別の犬を連れて帰ってきたそうです。 間違えて返すペットサロンに責任はありますが、 間違って連れて帰ってきた父親は大慌て。 急いでペットサロンに戻り、正しい家族を連れて帰ってきたそうです。 もちろん、ペットサロンに戻った際は、写真を撮って、 愛犬に間違いないか奥さんや子供に確認したそうですが。 男性は時として細かい事を気にしないと聞きますが、 こればかしは気にしないといけないものでしたね。 ・ネコちゃんによる洗脳? 最近、海外を発端にネコちゃんによる頭の支配があるようです。 とはいっても、怖い話ではないです。 頭の上に乗っかって甘えてくるというネコちゃんが色々出てきているようです。 動画でも可愛いネコちゃん達が紹介されていますので、 ぜひ「Girl Reads With Kitten on Her Head | Studious Like a Cat」で 検索してみてください。 ------------------------------------------------------------- ▼ ワンニャン♪クッキング ▼ 健康な血管にリノール酸!! ☆具だくさん卵焼き☆ <材料>(3~5kg成猫1日分)  ・鶏ひき肉 100g       ・じゃがいも 5g  ・さやいんげん 5g       ・にんじん 5g  ・ピーマン 3g         ・赤ピーマン 3g  ・しいたけ 10g        ・納豆 20g  ・ひじき(水で戻したもの) 2g ・卵 1と1/2個  ・サフラワー油 適量 <手順> 1.野菜は細かく切り、納豆と卵以外の材料をサフラワー油で炒め、粗熱を取ります。 2.溶いた卵に1を加え、混ぜ合わせます。 3.サフラワー油をフライパンに敷き、2を入れます。 4.火が半分ほど通ったら納豆をのせ、巻きます。 5.冷めたら食べやすい大きさに切り、出来上がりです。 ナチュラルキラー細胞を活性化!がん予防 ★レタスチャーハン粥★ <材料>(10kgの成犬1回分)  ・チキンスープ 150cc   鶏むね肉(皮をのぞいたもの)1枚  水400cc  しょうが ひとかけら    ・炊いた玄米 茶碗1/4杯  ・ごま油 小さじ1  ・レタス 1枚        ・牛ひき肉 25g  ・にんじん 2cm      ・干ししいたけ 1/6個 <手順> 1.チキンスープを作る。鶏むね肉、水、しょうがを入れ、中火で加熱します。   沸騰したら、弱火にして15分煮て火を止めます。 2.にんじんはみじん切りにし、干ししいたけはすりおろします。 3.牛ひき肉と2を炒め、玄米とみじん切りにしたレタスをあわせて炒めます。 4.冷ましたチキンスープを加えて、ひと煮立ちさせ、ごま油をたらしたら出来上がりです。 ------------------------------------------------------------- ▼ 犬猫ニュース ▼ ------------------------------------------------------------- ・公園に放置されていた犬を保護したら裁判に… 殺処分の件数が減ってきたとはいえ、 まだまだ飼えなくなったワンちゃんやネコちゃんを捨てていくというケースが多々ありますが、 保護した犬を飼っていたら、裁判になったというケースがありました。 都内の某公園でリードを柵にくくりつけられたワンちゃんが、 雨の中放置されているという事がありました。 その様子を発見したAさんがすぐに保護し、警察署に拾得物として届けた上で、飼い始めました。 問題が起きたのは、その3か月後。 警察より「飼主が見つかった」という連絡を受け、Aさんは元の飼主に会い放置していた理由を聞きました。 元の飼主の話によると、 「当時付き合っている男性が犬嫌いで、公園に放置した。 結婚が破断になるのを恐れて強く言えなかった。しかし、その男性と別れたので飼えるようになった」との事。 さらに、Aさんが保護する2週間前にもワンちゃんを放置し、保護されていた事があった事を発覚し、 Aさんとしては、ワンちゃんを引き続き飼えるか信用できず、 放置した時点で、ワンちゃんの所有権が放棄されたと考え、返すのを拒否したそうです。 その翌年、元の飼主様からAさんの元に弁護士を経由して返す事を求める内容証明と賠償金請求があり、 裁判が行われました。 裁判所の判断では、 「放置したのは、犬嫌いの男性が行った事。 また、元の飼主がワンちゃんの遺失物届を出していた事から連れ戻す意思があったという事から、 元の飼主の主張を認め、元の飼主にワンちゃんを戻す」という判決をしました。 ワンちゃんにとって、Aさんの元で暮らす方が良いのか、元の飼主の元で暮らす方が良いのか、なかなか悩む出来事ですね。 ------------------------------------------------------------- ▼ 本の広場 ▼ ------------------------------------------------------------- 猫のための家庭の医学(山と渓谷社) 「我が家の可愛いネコちゃんと、長く健康に暮らしていきたい!」とは、 猫の飼主様にとっては、誰もが願うものではないでしょうか? そんな猫の飼主様の希望を実現するための書籍「家庭の医学」が発売されました。 猫にとって「幸せな長生き」は実現するには、 「ねこはときめく」と「またたびにこい」という2つのキーワードが重要のようです。 この2つのキーワードを基に、食事から運動、家の環境、普段のケアはもちろんのこと、 健康チェック、飼主様にとっては、気にした方がいいのに、 気が付きにくい小さな病気のサインなど内容は充実しております。 帯にも書かれておりますが、一家に一冊置いておきたい書籍です。 ------------------------------------------------------------- ▼ 学べるワンニャン語クイズ(解答) ▼ ------------------------------------------------------------- 答え 問題1 2ワンちゃんの鼻は毛がなく湿っています。 これは臭いをかぎ分けるためです。鼻の頭がでこぼこしているのは表面積を広くして、 たくさんの匂いをキャッチするためといわれています。 問題2 1柱にカバーをするなど、爪とぎさせないようにしたうえで、 その近くに爪とぎ器を設置します。 目につきやすい場所で爪をとぐ習性があるので、廊下や寝床の近くにも爪とぎ器を設置しましょう。